はじめに
令和元年6月8・9日、河南省に残る三国志遺跡をめぐる城ガール隊オフ会が行われました。城ガール隊は城マニアの集まり。ですので、三国志遺跡のなかでも”お城”を中心に見学しました。ここでは参加者のリアルタイムTweetを紹介しながら、簡単なレポートを書きます。
許昌博物館
6月7日。
20:00、西安駅で集合し、駅近くのレストランで西安グルメを食べました。
リャンピー2回目 pic.twitter.com/WxDbD3cpdS
— am(あむ) (@mapple88) June 7, 2019
この日は、西安駅近くのホテルに泊まりました。
6月8日。
05:30にホテルをチェックアウトし、タクシーで西安北駅へ。
西安北駅07:02発の列車に乗車。許昌東駅09:46に到着。
許昌東駅からチャーター車に乗り込み、許昌博物館へと向かいました。この博物館は、三つのコーナーからなる大きな博物館で、中でも曹操時代の展示が充実していました。
許昌博物館を後にし、オフ会最初の城・許都城へ。
許都城(漢魏許都故城)
許都城は、内城1.5km、外城7.5kmの後漢末期の都城で、曹操が献帝を迎え入れた城として知られています。献帝が祈りを捧げた場所と伝わる敏秀台がありました。
城壁探しの旅に出てきます pic.twitter.com/hPSuNtpkt4
— am(あむ) (@mapple88) June 8, 2019
許都城見学後、麺料理店でランチ。
腹苦しい。 pic.twitter.com/X3j8KrxcGl
— Ogi@9月個展 (@ogipix) June 8, 2019
漢張公祠
食後、漢張公祠を訪れました。この祠は、蜀将・張飛を祀る施設です。中に入ると、中央に張飛像、右手に劉備像がありました。
張公祠 pic.twitter.com/urdF8lhWpP
— am(あむ) (@mapple88) June 8, 2019
続いて張遼城へ。
張遼城(沃城城址)
張遼城は、魏将・張遼が駐屯した城と伝わっています。おおよその位置しか分からないままの訪城となりましたが、運転手さんが地元の方に聞いてくださり、たどり着くことができました。
遼来遼来!張遼城へ。 #drone #三国志 pic.twitter.com/HUigBmDRh7
— ゆうり@三国志遺跡 (@umdry) June 8, 2019
続いて魏文帝廟へ。
魏文帝廟(高廟)
この廟は、魏の文帝・曹丕を祀る施設です。残念なことに、中に入ることができませんでした。
魏文帝廟
管理人への連絡方法がわからず外から写真だけ。洗濯物干してて居そうな雰囲気だったのになぁ pic.twitter.com/spSdpDemvq— tantan (@aohozuki) June 8, 2019
夜は、運転手さんおすすめのレストランで中華料理をいただきました。
蛙….?? pic.twitter.com/eAfHB7RIcD
— am(あむ) (@mapple88) June 8, 2019
この日は、武則天ゆかりの天堂・明堂の近くのホテルに泊まりました。チェックイン後、明清洛陽城内の夜市を散策しました。
洛陽城麗景門。こちらは清代。 pic.twitter.com/M6liXct8iw
— ゆうり@三国志遺跡 (@umdry) June 8, 2019
洛陽城(漢魏洛陽故城)
6月9日。
8:30にホテルをチェックアウトし、洛陽城へ向かいました。
こちらは、後漢、曹魏、西晋、北魏の都城で、外城のうち、東城壁3.9km、西城壁4.3km、北城壁3.7kmが今も残っています(南城壁は消滅)。私たちは、東城壁〜北城壁を中心に見学しました。
後漢〜北魏の洛陽城へ!曹丕や曹叡はもちろん、魏晋の英雄たちがここにいたんだなー感慨深い。 #drone #三国志 pic.twitter.com/VSutxPEpcs
— ゆうり@三国志遺跡 (@umdry) June 9, 2019
またこの城は、世界文化遺産「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」を構成する遺跡のひとつです。
もおなんか感覚おかしくなってきたw pic.twitter.com/Ea8fFs8BQ8
— Ogi@9月個展 (@ogipix) June 9, 2019
昼食は、この地域の野草を使った麺料理をいただきました。
山野菜雑粮面
雑穀と野草の麺。この味初めて食べた。優しいお味でお腹に優しい☺ pic.twitter.com/toWcnk19vm— Bang (@shoko_ban) June 9, 2019
函谷関(漢函谷関遺址)
函谷関を守る兵士。暑い中お疲れ様です。 pic.twitter.com/7NHjlwZCR2
— Bang (@shoko_ban) June 9, 2019
食後、洛陽八関のひとつ・函谷関を訪れました。私たちが訪れたのは漢代の函谷関で、こちらも世界遺産「シルクロード」を構成する遺跡のひとつです。マンガ『キングダム』で有名な秦代の函谷関は、ここから西へ130kmの地点にあります。
函谷関
すーごーいーーーー pic.twitter.com/YPQrqhBGqB— tantan (@aohozuki) June 9, 2019
定鼎門(隋唐洛陽故城)
洛陽市内に戻り定鼎門へ。この門は、隋唐代の洛陽城の城門のひとつで、発掘調査で姿を表した礎石列を見学しました。こちらも世界遺産「シルクロード」を構成する遺跡のひとつです。
隋唐洛陽城の定鼎門へ。入場料を払って中に入ると、城門マニア必見の遺構が! pic.twitter.com/nrcCwT6M21
— ゆうり@三国志遺跡 (@umdry) June 9, 2019
洛陽龍門駅17:52発の列車に乗車。19:19西安北駅に到着。
西安北駅到着後、地下鉄に乗り、西安市中心部の回民街へ。こちらで晩ごはんを食べたり、お土産を購入したりしました。
回民街!
色々食べたかったけど大きすぎてもうお腹いっぱい…美味しかった pic.twitter.com/cBulO6RSqv— tantan (@aohozuki) June 9, 2019
回民街から地下鉄に乗り、初日と同じホテルへ。チェックインを済ませたところでオフ会終了。翌日は、フライト時間まで自由散策としました。
おわりに
幸い大きなトラブルはなく、充実したオフ会となりました。しかし、三国志の城めぐりはハードルが高いということが分かりました。言語の壁はもちろん、
・参考となる資料が少ない
・資料に載っている城が今も残っているか分からない
・外国人立入禁止の場所がたくさんある→確認しなければならない
・外国人宿泊不可のホテルがたくさんある→確認しなければならない
この他、WeChatPayやAlipayを使ったQRコード決済、ニーハオトイレも日本人にはハードルが高いかもしれません。それでも「三国志ゆかりの城に行ってみたい!」という方は、次回の三国志オフ会に参加してみてはいかがでしょうか。
〈当オフ会は、以下の資料を参考にしました〉
佐川英治「曹魏太極殿の所在について」『岡山大学文学部プロジェクト研究報告書』15巻(2010年1月)
塩沢裕仁「函谷関遺跡考証―四つの函谷関遺跡について―」『東洋文化研究所紀要』第169册(2016年3月)
譚其驤『中国歴史地図集』中国地図出版社(1982年1月)
国家文物局『中国文物地図集・河南分冊』中国地図出版社(1991年1月)
愛宕元『中国の城郭都市:殷周から明清まで』中央公論社(1991年3月)
塩沢裕仁『千年帝都 洛陽―その遺跡と人文・自然環境』雄山閣(2010年1月)
洛陽の遺跡探訪ガイドブックの決定版
2019年東京国立博物館・九州国立博物館特別展「三国志」公式図録
夕里
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